みかんの旬はいつ?
みかん(温州みかん)の旬の盛りは12〜1月です。温州みかんは、もともと冬に旬を迎える果物です。秋のうちから店頭に並びはじめるため、秋の果物という印象を持つ人もいます。
旬が長く感じられるのは、収穫の早い品種から遅い品種へ、順番にバトンが渡されていくからです。いちばん早い極早生が秋に出て、続いて早生、年末からは普通温州へと移ります。静岡県の例では、極早生が10月、早生が10月下旬から12月上旬、青島温州などの普通温州が12月中旬から3月下旬にかけて出荷されます。
産地によっても時期は少しずつずれます。千葉県は県産の温州みかんの旬を12月から1月中旬としています。冬が終わると店頭のみかんは減り、夏にはハウス栽培のものが出回ります。
極早生・早生・普通みかんの違い
温州みかんには多くの品種があり、熟す時期の早さで大きく早生温州と普通温州に分けられます。早生のなかでも特に早く出るものが極早生です。同じ「みかん」でも、時期によって味わいが変わります。
| 種類 | 静岡県での出荷時期 | 主な品種の例 |
|---|---|---|
| 極早生温州 | 10月上旬〜下旬 | 日南1号など |
| 早生温州 | 10月下旬〜12月上旬 | 宮川早生、興津早生 |
| 普通温州 | 12月中旬〜3月下旬 | 青島温州、寿太郎温州 |
| ハウスみかん | 6月上旬〜8月下旬 | 宮川早生、興津早生 |
年明けに出回る普通温州の代表が青島温州です。静岡市で見つかったとされる品種で、甘みが強く味がよいことから全国で広く育てられています。静岡県の沼津周辺では、青島温州より甘みが強いとされる寿太郎温州も育てられています。
お店に多く出回る時期
市場に届く量は秋に増えはじめ、冬にかけて一気に山を作ります。春から夏はぐっと少なくなり、届くのはハウス栽培のものが中心です。山の位置は旬の盛りとほぼ重なっています。
季節の進みに合わせて、産地も南から順に入れ替わります。秋の早い時期は熊本や長崎など九州のものが先に増え、年末には和歌山・愛媛が中心になります。年が明けると静岡のものが多くなり、冬の終わりまで続きます。
露地ものは秋から冬に極早生・早生・普通温州と品種をつなぎ、夏には加温ハウス栽培のものも出回ります。ただし、一年中同じ量が売られているわけではありません。
露地ものが多く並ぶ秋冬と比べ、夏のハウスみかんは高めになりやすいです。加温に費用がかかり、流通量も限られるためです。
出典:農林水産省「青果物卸売市場調査」2019〜2024年の平均
みかんの名産地
みかんの代表的な産地は、和歌山・愛媛・静岡です。熊本や長崎など九州の各県も、1960年代に生産を大きく伸ばしました。栽培の中心は関東より西の、海に面した温暖な地域です。和歌山の有田や静岡の三ヶ日のように、産地の名前がそのままブランドとして知られている所もあります。
国産と輸入
東京都中央卸売市場の統計では、みかんの輸入は分けて数えられていません。市場に届く輸入のみかんは、ごくわずかと考えられます。店頭では、産地名の入った箱や袋で国産のものが並ぶのがふつうです。
おいしいみかんの選び方
- 横から見て平べったい形のものを選びます。丸く背の高いものより、扁平なほうがよいとされます。
- 皮全体が濃いだいだい色で、表面のつぶつぶが小さく、たくさん並んでいるものがおすすめです。
- ヘタが小さく細いもの、皮が実から浮いていないものを選びます。
- 同じくらいの大きさなら、手に持ってずっしり重いほうを。大きすぎない中くらいのサイズが目安です。
おいしい食べ方
まずはそのまま、皮をむいて味わうのがいちばんです。産地では、裏側から2つに割り、さらに割って4つにしてから皮をむく食べ方がよく見られます。ジュースやシロップ漬けにしても、みかんらしい香りが楽しめます。
箱で買ったら、一度箱から出して蒸れないようにし、風通しのよい涼しい所で重ねずに置きます。みかん狩りなどで採ったばかりのものは、数日置くと酸味が抜けて食べやすくなります。凍らせて冷凍みかんにすれば、長く保存できます。
みかんの豆知識
「温州」は中国浙江省の地名に由来しますが、温州みかんそのものは鹿児島県の長島で生まれたと考えられています。中国から伝わったかんきつの種から、偶然生まれたものとされます。種がないため、江戸時代には家が絶えることを連想させると避けられ、紀州みかんが主流でした。食べやすさが好まれて広まったのは、明治時代に入ってからです。
ヘタを取ると裏に見える小さな突起の数は、中の房の数と同じです。むく前に数えて、当たるか試してみるのも一興です。乾かした皮は「陳皮」と呼ばれ、七味唐辛子の材料の一つにもなっています。